ダイジェストDigest
教育のつどい2025アピール
憲法と子どもの権利条約がいきて輝く教育と社会を確立しよう
教育のつどい2025は、8月17日から3日間、埼玉県内で開催され、開会全体集会と6つの教育フォーラム、18の分科会に、のべ3800人を超える保護者、市民、学生、教職員の参加で大きく成功しました。全国各地から参加されたみなさん、ご奮闘いただいた現地実行委員会のみなさん、開会全体集会会場の埼玉会館をはじめ、教育フォーラム・分科会会場、特に自由の森学園中学校・高等学校のみなさんなど、すべての方々のご協力・ご尽力に心から感謝と敬意を表します。
子どもの意見を聴き、子どもの最善の利益を第一に、子どもの可能性を信じること
開会全体集会には会場とオンラインを合わせて1300人の参加がありました。
現地企画の合唱構成「ぞうれっしゃがやってきた」では、子どもから大人まで一緒に歌い、平和への願いがステージいっぱいに広がりました。教育のつどい2025実行委員会代表委員の中村雅子さんが「子どもたちの権利を守り、夢をかたり、未来をかたろう」と呼びかけ、現地実行委員長の田代美江子さんが、子どもの尊厳を守り多様性を尊重する社会を「見えない人とのつながりで、民主的に共同をすすめる人を育てる」と訴え、教育のつどい2025 in埼玉が始まりました。
認定NPO法人Dialogue for Peopleフォトジャーナリストの安田菜津紀さんによる記念講演「難民の声、家族の歴史から考えた『共に生きるとは何か』」では、福島と沖縄の交流や、ガザの人々が日本の援助に対し東日本の復興を願い凧揚げを行うとりくみが紹介されました。「不条理のそばを黙って通り過ぎず、子どもたちに語りかけ続けることの大切さ」を訴えたことばが参加者に深く受けとめられました。
教育フォーラムでは、「子どもたちの声を聴き受け止めるにはどうあればよいか」、「学習指導要領の改訂と『教育DX』に関わり、子どもの成長・発達につながるとりくみは」、「多様性を尊重する社会と教育をいまの学校の問題から考える」、「戦後・被爆80年の今、平和をどうつくっていくか」、「埼玉の県立学校等で行われている生徒・保護者参加の学校評価懇話会のとりくみ」、「私立中学・高校で行われている教育実践から、競争原理を超える教育をめざすとりくみ」など、オンラインを含め約760人が参加し交流と討論が行われました。
分科会では、様々な観点から豊かな実践が報告されました。学校行事での自主的な子どもによるとりくみがもたらす成長・発達の様子が多く紹介されました。平和教育では、地域の戦禍など身近な題材を調べ掘り下げるとりくみが報告されました。また、行事や総合的な学習・総合的な探究だけでなく、教科の授業で扱われた平和活動のとりくみなどが討論されました。また、子どもの実態から教育課程を編成する中で、教職員が集団として成長していく事が報告されました。ICTやタブレットを活用する授業づくりの実践報告についても多角的に意見の交流が行われました。子どもたちのために機器をどのように使うことがよいか模索し、検証していくことの重要性が確認されました。
登校拒否・不登校が義務教育段階で過去最多の34万人を超えた中で、学校生活や学習活動になじめない子どもや特別な支援を必要とする子ども、日本語を母語としない子どもや家庭の生きづらさ・生きにくさが課題となっています。学校や地域で子どもの声を聴き、子どもにとっての「居場所」をつくるとりくみが交流されました。クラス通信を通じたクラスづくりなども多く報告され、子どもと教職員・保護者とのつながりの重要性が確認されました。子ども理解をどう深めるか、その困難さも含めて多くの分科会・教育フォーラムで議論がなされました。子どもの成長と発達を信じ、一人ひとりに寄り添うていねいな実践が数多く報告され、「教育のつどい」が積み上げてきた日本の民主教育が脈々と受け継がれていることがわかります。
集まり、語り合うことで、あらためて感じる「教育のつどい」の大切さ
いま、競争や管理で子どもをしばる学校、異常な長時間過密労働で教職員を苦しめる学校など、このままでは子どもも教職員もこわれてしまうと感じることが少なくありません。参議院選挙では外国人を敵視する排外主義や差別・分断を生むような喧伝がされました。これらを許さず、平和な生活を送る社会をともにつくることが大切です。学校や社会を変えるには大きな力が必要です。一人で頑張るのではなく、仲間を増やして、みんなで立ち上がることで、変化を起こすことができます。
顔を合わせて語り合うことで温かさや新たな気づきを得ることができました。ここで得た学びや励まし、勇気、活力など、たくさんのお土産を持ち帰り、家庭、学校、地域でともにがんばっていきましょう。
子どもたちを主人公にした学校・社会を、子どもたちといっしょにつくっていきましょう
レポートでは、「子どもの権利条約」をいかした校則改正やルールづくりなど、当事者としての子どもたちの意見にもとづいた実践が多く報告されました。子どもの声を聴き、いかす実践をすすめることが大切です。また、ジェンダー平等を考える実践や包括的セクシュアリティ教育、大学生のレポートなど多様な報告がありました。一人ひとりの障害特性を理解し寄り添う実践報告も多く見られました。環境を学ぶとりくみや、子どもが民主的に社会に向き合おうというとりくみには大きな可能性を感じさせられました。
いまこそ憲法と子どもの権利条約、児童憲章を守りいかすとりくみを、子どもの豊かな成長・発達を保障するさまざまな運動や願いと結び、職場や地域から声を上げさらに広げていきましょう。
2025年8月19日 みんなで21世紀の未来をひらく教育のつどい 教育研究全国集会2025実行委員会